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2回生実習

 食料・環境経済学科では2年時に「調査研究方法実習」を推奨科目として提供しています。学生さんは各分野(研究室)に分かれて、実習を行います。この実習では、食料・環境経済学の具体的な研究方法の習得、および食料・農業・農村に関する現場(フィールド)や現実を体験することを目的とし、各教育研究分野の特徴となる方法論に従って、各分野に分かれて少人数で実習形式の授業をおこないます(シラバスから)。本研究室では以下の内容で実習を行っています。

実習タイトル:

  • 「農業・環境政策をローカルなレベルで検証する:地域における実践と調査を通じて」

実習概要:

 わが国ではTPP参加の是非が議論される中、農業の持続可能性が問われています。当然、来る自由化の流れに対応するためには、農業の競争力を高める様々な政策が必要となります。しかし、多くの農村部で過疎高齢化や担い手不足が深刻化しており、地域社会の基盤そのものが揺らいでいる地域もあります。また、里山の荒廃による鳥獣害の問題や畜産廃棄物による環境問題が深刻化しているケースも存在します。こうした様々な課題に対応するためには、農村地域の実情を把握するとともに、データに裏打ちされた政策提言が必要となります。

 本実習では、わが国の農村部に足を運び、社会科学的な調査方法及びデータによる実証手段について学ぶことを目的とします。

 例えば「田畑の集約化の実態」「農業における企業参入の実態」「共有地(林)の利用実態」「農業者の農業廃棄物の再利用実態」といったトピックスについて、受講者自身が自由に課題設定を行い、調査の実施から分析・報告までを行います。なお、具体的な、調査対象地としては、京都府の中丹地域、石川県の能登地域等が挙げられます。

 さらに実習終了時に、現地調査の技能を身につけるとともに、統計的分析等基本的なデータ解析の手法、ならびに基本的なパソコンの操作方法を習得していることを目標としています。実習の具体的ステップは以下のとおりです。

1)予備調査計画の策定 ⇒ 予備調査の実施
2)本調査計画の策定(ヒアリング調査 or アンケート調査 or 公的統計データ収集)
3)本調査の実施
4)調査データの整理、ディスカッション
5)統計的解析等により分析、ディスカッション、結果まとめ
6)プレゼンテーション

なお、この実習は、フィールドワークを伴うため集中的に実施します。